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第13回『このミステリーがすごい!』大賞、優秀賞を受賞して作家デビューをした神家正成のウェブサイトです。

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桜と日章Sakura to Nissyou

『桜と日章』表紙

2019年3月27日刊行 宝島社


 桜――桜星、自衛隊の象徴。
 日章――旭日章、警察の象徴。

 警察は、自衛隊の設立以来、危険思想を持つ自衛官を監視しています。クーデター防止などを目的に「マル自」と呼ばれる自衛隊監視班が、公安警察内に存在しています。

 防衛庁が防衛省に昇格し、海外派遣や災害派遣などで自衛隊の活躍が広がるにつれ、水面下では自衛隊と警察の見えない戦いが繰り広げられています。
 自衛隊――いや日本最大の諜報機関である情報本部の中心的組織である電波部の部長は、代々警察キャリア官僚の指定席です。

 ※電波部――全国6箇所にある通信所で傍受した電波情報を、解析して分析するシギント部隊。その前身の二別――陸上幕僚監部第二部別室や、調別――陸上幕僚監部調査部第二課別室の時代から、警察官僚が出向して就任してきました。
 自衛隊はその耳と目を、いまだ警察に牛耳られているのです。

 物語は、千葉県警察のトップ3で県下の公安警察の長であり、キャリア官僚の出世レースの先頭を走っている警備部長(警視正)が、何者かに略取(誘拐)されることにより幕を開けます。

 警部部長の実家は、千葉県柏市にあり、市内の複合商業施設(アリオ柏)で行方不明になったことにより、柏警察署に特別捜査本部が設置されます。
 やがて被害者宅に警備部長の小指と脅迫状が送られてきます。

 脅迫状の要求は、全国の公安警察のマル自捜査官全リストの公開。受け入れなければ警備部長を殺害。期限は3日後の0815――残り時間は65時間。送り主は「桜の戦士」と名乗ります。

 柏警察署と千葉県警、警察庁、そして防衛省までも巻き込んで、犯人との戦いが始まります。

 その柏警察署の副署長は、自衛隊から出向中の我らが植木礼三郎(3等陸佐で警視待遇)です。その補佐をする飯島義恵(いいじま よしえ)巡査部長が、主人公の一人です。
 警察官であった父を幼いときに亡くし、憧れの警察官になったものの、ある事件で組織からはみ出すことになり、何とか組織にしがみつこうと必死にもがいている女性警察官です。

 もう一人の主人公は、自衛隊千葉地方協力本部の広報官である小田信治(おだ のぶはる)3等陸曹。一般隊員で入隊し普通科に配属され、信頼する友――バディも得て、順風満帆の自衛隊生活でしたが、こちらもある事件で左遷され、死んだような気持ちで自衛隊を続けている男です。

 この二人に加え、SIT――特殊事件捜査係やART――突入救助班、謎の海上自衛官や航空自衛官、特殊作戦群などが入り乱れ、略取事件を中心に熱い戦いを繰り広げます。

 最後は柏の町が戦場になります!

 『深山の桜』、『七四』と続く植木シリーズです。舞台は『七四』の2年後の2017年4月の柏市。作中世界は同一で、過去の登場人物も出てきます。
 シリーズとはいえ、独立してどれからでも楽しめます。
 新たな濃いキャラクターも登場します。

 自衛隊と警察の抗争に加え、個人と組織の葛藤を描きました。

 誘拐ミステリーの謎に加え、二転三転する犯人との駆け引き、誰が味方で誰が敵なのか分からないサスペンス、知られざる自衛隊と警察の抗争、組織と個人の葛藤、最後まで残った秘密、衝撃的な動機……。

 植木シリーズの中で一番エンターテインメントによりました。
 皆様に楽しんでいただけると信じています。販売促進のプロモーションも行います。フリーペーパーやおまけ掌編なども作成しますので楽しみにしてください!
『七四』の時に作成したフリーペーパーはこちらを参照してください。

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