第一線で活躍中の時代・歴史小説家が結集した「操觚の会」。
その選抜メンバーが現在の小説シーンに風穴を開けるため
全編書き下ろしで挑む「伝奇」の物語。
今回のテーマは「秘宝」。
山中に秘められた隠し財宝、伝説の名刀、そして……!?
上記は出版社の内容紹介です。
秘宝がテーマということで、私は「朝鮮の秘宝」という物語を書きました。
将軍吉宗の襲職祝賀の朝鮮通信使がもたらす秘宝をめぐり、名古屋の闇の中で死闘が繰り広げられます!
43Pと短めです。さくっと読めますので、よろしければ読んでみてください!
視点は二人、朝鮮通信使の一員として密命を帯びている暗行御史(アメンオサ)の黄眠哲(ファン・ミンチョル)。
もう一人は、謎の男。亀尾忠三郎。名前から分かるように『深山の桜』の亀尾のご先祖様なのです!
実はこの短編は、松本清張賞に送る予定だった長編から設定を取っています。
プロットは出来上がっているのですが、執筆には入っていません。
韓国と関わりがある者として、朝鮮通信使は書いてみたいテーマの一つです。
当時の釜山には倭館という日本人居留地がありました。そこで生まれた日朝の血を引く少女が、父を探しに朝鮮通信使にもぐりこみ大きな暗闘に巻き込まれるという話です。